謝るということ

3歳1ヶ月。

今日はプリスクールのお当番(duty)でした。雨だったので、外に出られない子ども達はエネルギーを持て余している感じです。

  • Good morning.
  • Thank you.
  • Please.
  • Sorry.

これらの言葉は、スクールに入ったらまず最初に練習させられるのですが、子どもの年齢と性格によっては、すごく時間がかかるときもあります。

そして今日最も手を焼いたのが「謝らせること」。今日いた子たちは、2歳半から4歳半までで、全員で8人の子ども。

中には、言葉より手が先に出てしまう子、謝るのが上手でない子もいて、そういう時は、どれだけ長い時間がかかっても、なるべく向き合い、謝れるようになるまで諭します。

【謝らせる】

サークルタイムの前に、皆んなで手を洗うため洗面所にいたら、イヤイヤ期真っ只中のLちゃん(2歳半)が、同じ年のEちゃんを思い切り押しのけ外に出て行きました。

  • わたし: 《Lちゃんを止めて》L, is it nice to push your friend like that? (Lちゃん、お友達をそんな風に押すのはいいことかな?)
  • Lちゃん: 《暴れて私から逃げようとする》
  • わたし: L, look at E. She felt sad because you pushed her. Can you say sorry to E?(Lちゃん、Eちゃんを見て。Lちゃんに押されて悲しいよ。ごめんねって言える?)
  • Lちゃん: 《泣きながら仰け反る》
  • わたし: Do you want to join the circle time? (サークルタイムに参加したい?)
  • Lちゃん: 《暴れるのを止めて》Yeah.
  • わたし: Then let's say sorry to E and go join the circle time.(そしたら、Eちゃんに謝って、サークル参加しようか)
  • Lちゃん: 《Eちゃんを見て》Sorry.
  • わたし: 《Eちゃんを見て》E, is it okay? She said sorry.(Eちゃん、これで大丈夫?ごめんねだって)
  • Eちゃん: 《頷いて》Yes.
  • わたし: 《Lちゃんの方を見て》L, it's not nice to push your friend, so can you say "Excuse me." next time?(Lちゃん、押すのは良くないから、今度から「ちょっとごめんね」って言える?)
  • Lちゃん: 《頷く》

【理由を聞く】

そして無事にサークルタイムを迎えられたと思ったら、今度はSmileが泣き出しました。

  • わたし: Smile, what's wrong? What happened?(どうしたの?何が起こったの?)
  • Smile: 《泣いてるだけ》
  • わたし: Smile, you need to use your words. What happened? (自分の言葉を使って?何があったの?)
  • Smile: K pushed me. (K が押したの)
  • わたし: 《Kの方を見て》K, did you push her? (K, Smileを押したの?)
  • K: Yes.
  • わたし: Well, is it nice to push your friend? (押すのはいいことかな)
  • K: No.
  • わたし: Then what do you say?(だったら、何て言ったらいいかな?)
  • K: Sorry.
  • わたし: K, can you look her in the eyes and say sorry? (K, Smileの目を見てちゃんと謝れる?)
  • K: 《目を逸らす》
  • わたし: K, look at her. Can you say sorry? She's feeling sad. (K、Smileを見て。ごめんねって言える?悲しんでるよ)
  • K: Sorry.
  • わたし: 《Smileを見て》Is that okay?(これで大丈夫?)
  • Smile: It's okay. (大丈夫)

プリスクールで心掛けていることは、何かをした方もされた方に対しても、言葉を使って感情を表現させるということです。

悲しいのか、嫌なのか、怒っているのか。

その中でも、「相手の目を見て謝る」ということは、子どもによっては、とても難しいことのようで、今日のようにスムーズにいかない時もあり、2時間後にやっと謝る、ということも。

謝ることが上手でない子どもは、年齢が上がるにつれ、より難しくなるので、こちらも心して向き合わないといけません。

でも、こうやって自分の子ども以外の子たちと向き合うことで、Smileの育児が信じられないほど楽になったのも事実です。