ちいさな意地悪の芽

4歳8ヶ月。

月曜日の出来事。

プリスクールにお迎えに行ったら、「今日は珍しくSmileちゃんが、Smileちゃんらしくないことをしたんです」と保育士のAさん。

詳しく聞くと、話の経緯はこんな感じ。

お弁当の時間に、一口サイズのキャンディチーズが3個 入ってることを知ったSmile。

喜んで、「チーズ欲しい人!」とお友達に聞いたそう。

「欲しい!」と言ったのは、4人。そのうちの一人は、Smileと大の仲良しのRくん。

Smileは、一つをRくんにあげました。すると、Smileの目の前に座ってるLちゃんが「わたしも欲しい」と。

明らかに聞こえていたSmile。でも聞こえないふりをして、残りの二つを口に入れて食べてしまったのだとか。

「Lちゃんも食べたいって言ってるよ」と保育士のAさんが言うのも聞こえないふり。

わたしの見えないところで起きた、Smileの小さな意地悪。

帰り道、そのことについて話してみました。

  • わたし: So I heard that at lunch time, you didn't respond to L when she said she wanted cheese too? Why?(お昼ご飯のとき、Lちゃんもチーズ欲しいって言ったのに 返事しなかったの?)
  • Smile: I didn't hear her.(聞こえなかったの)
  • わたし: A san said L said in a loud voice. You didn't hear her? She wanted cheese too, right?(Aさんは、Lちゃんは大きい声だったって言ってたよ。聞こえなかったの?Lちゃんもチーズ欲しかったんでしょ?)
  • Smile: But she had cheese on top of her lunch.(でも Lのお弁当にもチーズ乗ってたよ)
  • わたし: Yeah, but is it nice to pretend not to hear her?(うん、でも聞こえないフリをするのは いいこと?)
  • Smile: No.(ううん)
  • わたし: How would you feel if you were L and your friend ignored you?(もしSmileが Lの立場で、友達が無視したら どう思う?)
  • Smile: Sad.(悲しい)
  • わたし: I think L felt the same way, too. If you were trying to share your cheese with everybody, you could've come up with other ways other than just giving it to R. And you could've said something to L.(Lちゃんも同じ気持ちだったんじゃないかな。皆んなとチーズをシェアしたかったなら、Rくんだけにあげるんじゃなくて、他の方法があったんじゃない?Lちゃんにも何か言えたはずだよ)
  • Smile: (うつむきながら) Yes.(うん)

Smileの中では 意地悪をしたつもりはなかったと思います。

でも、お友達のRくんにあげて、他の友達にもあげたら、自分の分がなくなってしまう。

そう思って、Lちゃんが話しかけてるのを無視したのかな、と。

プリスクールでは、皆んなとシェアできないものは、見せない、言わない、あるいは 持ってこないのがルール。

シェアできるのなら、何でも持って来ていいことになっています(過去の記事『Sharing(シェアする)』)。

でも今回は、相手を無視することの方が  反省点かな、と。

初めは 悪気があってしたわけではないかもしれない。でも この年齢は、周りが指摘しなければ、それが相手を傷つける行為だと気がつかない。

もうすぐ5歳。

イヤイヤや ワガママといった段階は過ぎたけれど、複雑な感情が出てくる年頃。

こちらも 「どう言えば良かったかな」とか「もっと違う接し方があったかもしれない」など

 日々 考えさせられます。

いつも明るく おちゃらけている Smile。でも どんどん感情は 繊細に複雑になってきていると感じます。