命あるもの、ないもの(つづき)

2歳11ヶ月。

2週間ちょっと前、道路で蝉の死骸を見つけたときに、Smileと「命あるもの、ないもの」の話をしました。それ以来、「死」という考えについて説明する方法はないかと探していましたが、「Smileに読んでみたい」と思う絵本を見つけました。

"The Tenth Good Thing About Barney(バーニーの、10番目に良いところ)"

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【あらすじ】 ある男の子が主人公で、大切に飼っていた猫のBarneyが死んでしまい、とても悲しんでいるところから物語は始まります。悲しんでいる姿を見て、お母さんが、「Barneyの良いところを10個あげて、お別れのときに言ってあげたら?」と提案し、男の子は一生懸命考えます。でも、9個までは見つかるけれど、最後の10番目の良いところが見つかりません。 近所のお友達Annieは、「Barneyは死んで天国にいる」と言い、男の子は「土の中にいる」と言い張ります。 その後、庭仕事をしていたお父さんと一緒にスイートピーの種を蒔いているときに、男の子は袋の中を覗き、質問します。 「葉っぱも見えないし、花も見えないよ」 するとお父さんは、「土の中で変わるんだよ」と答えます。 「Barneyも変わるの?」と男の子。 「そうだよ、変わって土の一部になるんだ。」そうやって草木や花の栄養になる、とお父さんは男の子に説明します。 お父さんとの会話を通して、男の子はまた考えます。土に戻って、草木や花の栄養になる。それがBarneyの、10番目に良いところなのだと。

評論では、天国を否定していて宗教的に不適切だとか、「土に還るという考え方は残酷だ」だとかいう意見もあったりして、賛否両論でした。Smileに読んでいいのかどうかも、だいぶ迷いましたが、わたしの中ではストンと腑に落ちる描写だったので、今日、読んでみることに。

  • わたし:《読み終えた後で》Is the boy happy now?(男の子は今は嬉しい?
  • Smile: No.(ううん)
  • わたし:I think he's feeling happy now. He was sad in the beginning because his cat, Barney, died. But he learned that Barney is now in the ground helping grass and flowers to grow. So...(今は嬉しいと感じているんじゃないかな。最初はバーニーが死んで悲しかったけど、今は土の中にいて草や花が育つのを助けているのを知ったから...)
  • Smile: Why?(なんで?)
  • わたし: Barney's gonna be part of the ground and help the tree and flowers to grow. Isn't it nice thing for a cat? So, do you remember the dead cicada that you found on the ground the other day? Like the cicada, Barney's not alive anymore.(バーニーは土の一部となって、木や花が育つのを助けるんだよ。良いことだよね?前に、蝉の死骸を見つけたのを覚えてる?その蝉と同じように、バーニーももう生きてないの)
  • Smile: 《笑いながら》I'm not dead yet.(わたしはまだ死んでない)
  • わたし:No, you're not. You're alive and breathing. How about your great grandma? Is she alive?(死んでないね。生きているし、息してるよね。曾おばあちゃんはどう?生きてる?)
  • Smile: No.(ううん)
  • わたし: No. We went to her funeral, right?(そうね。お葬式に一緒に行ったもんね)
  • Smile: She was dead.(曾おばあちゃん、死んでたね)
  • わたし: Yes. She's not alive anymore. She passed away.(そうね。もう生きていないの。亡くなったの)
  • Smile: Passed away.(亡くなった)

この絵本は「死」をテーマとして扱っているため、Smileもどれだけ内容を理解しているか分かりませんでしたが、蝉の話をしたときよりも、「命あるもの、ないもの」についての理解が深まっているようでした。

この先、もっともっと説明しづらいことが増えてくると思います。でもその度に、ちゃんとSmileと向き合っていきたいと感じています。