クルーズ旅行での経験

6歳2ヶ月。

9日間のクルーズ旅行から今日 戻ってきました。今回の旅行でのSmileの一番の経験は、気の合う日本人のお友達が2人できたこと。

今回のクルーズ旅行は台湾にも寄港したので、参加した子どもは日本人と 台湾人の半々でした。キッズセンターのスタッフの方も、多国籍。

9日間、クルーズが提供するキッズ・アクティビティは朝から晩までで、スタッフの方も 本当に良くしてくれました。

毎回、クラフトやゲームやアクティビティなど盛りだくさんで、迎えに行くと「まだ帰りたくない」と駄々をこねるほど。

使用言語は基本的に英語で、分からない子には日本語スタッフ、中国語スタッフが付いていたようです。時々Smileも通訳としてお手伝いしていたそうです。

下の写真は、キッズセンターで作った作品のほんの一部。

そして、もう一つの大きな収穫は、「マナーや礼儀」について改めて学べたこと。

普段の生活でも、挨拶、そしてお友達や目上の人に対する言葉遣いや態度は厳しく言っているのですが、

今回のように1週間以上、大勢の人と同じ船内で生活することはあまりないので、

普段、あまり意識が行き届いていないところが分かったという感じでしょうか。

アメリカで生活していたときもそうでしたが、船内でクルーと目が合うと、"Hello."とか"Good afternoon."とか、皆んな必ず挨拶をします。

そんなとき、Smileも挨拶はするのですが、なにせ聞こえないくらいの声で言うので、相手に聞こえていない。そんなのが何回か続きました。

そしてあることがきっかけで、Smileの態度について話し合うことに。

わたし達の客室を担当していたのは Dennisさんというフィリピンの方。とても気さくでSmileにも本当に良くしてくれました。

ある時 部屋に戻るとベッドには、タオルで作った犬の人形がちょこんと置いてありました。

わたしの父のメガネをかけていて、思わず笑ってしまいましたが、Smileは犬を見るなり大喜びで大興奮。

「ちゃんとお礼言わないとね〜」なんて言っていたのですが、

翌日、Smileが何かに夢中になっているときに、Dennisさんが客室にやってきました。Smileを見るなり、「犬は気に入った?」とDennisさん。

愛想笑いで "Yeah?"と答えるものの、手元から目を離さないSmile。

近くで見ていた わたしですが、しびれを切らして、Smileに "Did you say 'Thank you?'"と言うと、

Dennisさんを横目でチラッと見て、"Thank you."と一言。

これには わたしもハラハラ。Dennisさんは笑顔で出て行きましたが、その後 Smileと話すことに。

  • わたし: That wasn't really a nice way to say thank you. I think he made that doggy because he wanted to make you happy.(さっきのはあまりいいお礼の言い方じゃなかったよ。その犬、Smileに喜んでもらえるように作ったんだと思うよ)
  • Smile: Okay....(分かった)
  • わたし: When somebody says "Hello" to you, you should look them in the eyes and say "Hello" too. When somebody does a nice thing for you, what do you need to say?(誰かが挨拶してきたら、ちゃんと相手の目を見て挨拶すべきだよね。誰かが親切なことをしてくれたら、なんて言うんだっけ?)
  • Smile: ...Thank you.(ありがとう)
  • わたし: And you need to look them in the eyes. It would be better if you could say it in a loud voice so that he/she can hear you.(きちんと相手の目を見る必要もあるよね。大きな声で言えるともっといいよね)

しばらく いじけていたSmileですが、自分でも自分の態度に気が付いたのか、それ以降の態度に大きな変化が。

クルーの誰かがすれ違いざまに "Hello."と言ったら、だいぶ先を歩いていたにも関わらず、振り返って大きな声で "Hello."

その他にも、レストランでも何か聞かれたら、今までとは比較にならないくらい はっきりとした、聞き取りやすい声で答えているではありませんか。

Smileなりに一生懸命に考えて、自分の態度を反省したのだなぁと嬉しくなりました。

 

大人であってもどんなに英語力があっても、コミュニケーション力も備わっているとは限りません。

わたし自身、大学院時代、苦労したのは コミュニケーション力の無さ。

教授とのコミュニケーション、クラスメイトとのコミュニケーション、

その他 気軽なパーティや学会など、さまざまな場面で求められるコミュニケーション力にとても苦労したので、

Smileには小さい頃から コミュニケーションをきちんと取れるようになって欲しいと思っています。

何も今から難しい内容を話して欲しいという訳ではありません。バイリンガル育児で意識しているのは、基本的な挨拶や 相手のことを考えた上での会話のキャッチボール。

それはコミュニケーションの基本だからです。

普段のSmileも挨拶やお礼はちゃんとします。だけれど、今回の旅で何かが大きく成長したように見えます。

初回にDennisさんが作ってくれた犬の人形。

最終日はハムスター。Smileのお気に入りの犬の隣にちょこんと置かれていました。