前回の記事では、インプットとは何か簡単に書きました。いろんなインプットの仕方があると思いますが、
ここではインタラクションがあるか ないか?で考えたいと思います。
インタラクティブなインプット
ここで言うインタラクションとは、大人や周りの人との社会的な関わりのこと。
言語習得の理論では、インタラクションなくして言語習得は起きないという考え方もあるほど、大事な要素と考えられます。
誰か他の話者とのやり取りがある(インタラクティブ)取り組みには下のようなものが考えられます。
- 語りかけ
- 絵本読み
- 歌
- インターナショナルスクール、英語サークル、英語教室、オンラインレッスン、英語キャンプなどの英語環境
インタラクションの伴わないインプット
反対に、何かこちらから訴えかけない限り、インタラクションが発生しなそうなインプットは下のようなものが考えられます:
- 動画
- 音源かけ流し
- 読書
- お風呂や部屋に貼ってあるポスター
子どもが小さいうちは、大好きなお母さん(お父さん)との関わりは、子どもにもダイレクトに届くという理由で、お母さんが子どもに話しかけたり、絵本読み、歌なんかが有効と考えられますが、
インタラクションを伴わないインプットは効果がないのでしょうか?
取組み次第でインタラクティブに
インタラクションがないインプットも、工夫次第ではインタラクティブなインプットにもなると思っています。
動画だったら、動画に関して声がけをしたり、
音源かけ流しだったら、一度読んだ絵本の音源を流してみたり
音源に合わせてお母さんも一緒に声に出してみたり、
読書だったら、本に関して質問をしてみたり、
ポスターだったら、一緒に指差しながら会話をしたり。
この時に音源や動画の内容も非常に重要になってきます。
まだ土台作りの段階は、子供の英語のレベルに合ったものでなければ
質のいいインプットとはなりにくいと考えています。
子どもが乳幼児であればインタラクティブなインプットも大切。
今 子どもに与えているインプットはインタラクティブかな?
そうでない場合は、インタラクションを取り入れる。
そしてインプットのレベルが子供の英語力に合っているものを選ぶ。
そんなことを意識するといいのではないかなと思います。
参考文献
・Long, M. H. (1981). Input, interaction, and second‐language acquisition. Annals of the New York Academy of Sciences, 379(1), 259-278.
・Long, M. H. (1996). The role of the linguistic environment in second language acquisition. In W. C. Ritchie, & T. K. Bhatia (Eds.), Handbook of language acquisition. New York: Academic Press.
・Ortega, L.(2009) Understanding Second Language Acquisition.
London: Hodder Education.